プリウスαのリコール情報を紹介します。

できるものなら自分の大事なクルマにリコールなんて起こって欲しくないですよね・・・。

とは言ってもリコールってそもそもどういう意味なのでしょうか?

ここでは最初にリコールの一般的な定義を確認した上で過去のプリウスαのリコール情報を振り返ってみることにしましょう!

プリウスαのリコール情報は過去にどれだけあった?

自動車のリコールの定義は以下の通りです。

そのまま使用していると国の法律に違反してしまう重大欠陥がある車両に対する制度

具体的には

  • リコール対象の車両を製造するメーカー、または輸入業者が国や公に欠陥を報告(お知らせ)をする
  • リコール対象かどうかのチェック方法を提供する
  • リコール対象だった場合の無償修理(交換)をする

を指す。

法律違反となってしまうような重大欠陥は例えば、

  • エンジンが突然停止する
  • ブレーキが効かなくなる

などです。

高速道路などで突然エンジンが止まってしまえば追突される危険性もありますし、ブレーキが効かなくなるなんて考えただけで恐怖以外の何物でもないですよね・・・。

ただし、残念ながらプリウスαにおいてもリコールが出されております。

「あのトヨタのプリウスαでリコール!?」と思われるのも仕方ありません。

確かにリコールなんてひとつもない方がいいですよね。

トヨタ自動車より公式に発表されているプリウスαに関するリコールはこれまでに

  • 2015年7月16日
  • 2016年6月29日
  • 2018年10月5日

と合計で3回発表されています。

見方によっては「3件も発生しているの!!」と思われる方もいるかもしれません。

お気持ちはわかりますし、リコールなんてない方がほんとにいいですよね。

ただし、それはメーカーも同じ思いであると思います。

欠陥品を作りたくて作るメーカーがあるでしょうか?

お客さんの悲しい顔を見たくて頑張る設計者たちがいるでしょうか?

近年では世界各地の自動車メーカーで不祥事が発生しています。

しかしこういったことを包み隠さず、いち早く国民にお知らせし改善措置を取る行動自体は賞賛されるべきです。

そうしたメーカーの姿勢が今後の技術革新を助け、より良い物づくりへと繋がっていくものであると思います。

過去のプリウスαのリコール情報の内容は?

それでは実際にプリウスαで発表されている各リコールがどの様な症状を起こして、どんな問題につながる可能性があるのかを検証していきます。

ここではトヨタの公式ページで報告されているリコール情報と改善内容を解説していくことにしましょう!

※公式ホームページだけでは専門用語が多用されているために、慣れない人には若干内容が分かりづらい部分もあるかと思います。

そのため、補足で解説させていただきたいと思います。

2015年7月16日

症状

ハイブリッドシステムにおいて制御ソフトが不適切な為、電力変換器(DC-ACインバータ)の昇圧回路用素子が熱応力で損傷することがあります。

そのため警告灯が点灯しフェールセーフ(安全制御モード)が働きモーター走行となり、素子損傷時に電気ノイズが発生した場合はハイブリッドシステムが停止、走行不能となるおそれがあります。

改善内容

全車両の制御ソフトを対策仕様に修正します。

制御ソフト修正後に素子が損傷し警告灯が点灯した場合は、電力変換器のモジュールを無償交換します。

ハイブリッドシステムには動力となるモーターを動かす為にさまざまな電力調整の部品が必要です。

そのひとつがバッテリーの直流電力を交流電力へ変換するのが電力変換器と呼ばれるものです。

この部品をコントロールするソフトに不具合がある為、電力変換器の一部分が熱により変形し壊れてしまうことがあります。

この場合走行不能になってしまうおそれがあります。

改善としてこのソフトを良品に修正し、その後においても電力変換器の部品が壊れてしまった場合はその部品ごと交換となります。

2016年6月30日

症状

燃焼蒸発ガス排出抑制装置において、蒸発ガス通路(樹脂製)の端部形状が不適切なため、使用過程で当該端部に亀裂が発生することがあります。

そのため長時間使用をすると亀裂が貫通し、満タン時に燃料が漏れて燃料臭がするおそれがあります。

改善内容

全車両燃料蒸発ガス排出抑制装置を対策品と交換します。

燃料蒸発ガス排出抑制装置とは燃料タンクの燃料が蒸発して外部に漏れる事を防ぐ装置です。

この装置の蒸発ガスが通るプラスチック部分の端の形状が悪く、車両を使用するなかでその端に亀裂が発生すると最悪貫通してしまい燃料が漏れでてしまうようです。

2018年10月6日

症状

ハイブリッドシステムにおいて異常判定時の制御プログラムが不適切なため、急加速時等の高負荷走行中に昇圧回路の素子が損傷した場合に、フェールセーフモードに移行すべきところ、移行できないことがあります。

そのため警告灯が点灯しハイブリッドシステムが停止して走行不能になるおそれがあります。

改善内容

全車両、異常判定時の制御プログラムを対策仕様に修正します。

ハイブリッドシステムがエラーなどを起こした際の制御に不具合があるために、急加速などの車両に負担がかかる様な運転の際に昇圧回路素子(ハイブリッドシステムの一部)が壊れた場合に安全制御モードに切り替わらずに走行が出来なくなってしまうようです。

2018年12月現時点で発表されている情報は以上の3件となっております。

いずれの問題も走行不能や燃料漏れなど重大な不具合を起こす可能性がありますのでまずは自分のクルマが該当しているかを確認し、該当している場合には速やかに最寄りのディーラーで確認、修理をしてもらいましょう!

自分のプリウスαは大丈夫?リコール情報を自分でチェックする方法は?

リコール問題は自分の大事なクルマの不具合のみならず時として周りにも大きな影を落としてします恐ろしい一面があります。

一昔前では某自動車メーカーの悪質なリコール隠しが原因で死亡事故が発生してしまうなど、加害者(この件に関していえば加害者となってしまった方も被害者ですが)や被害者ご遺族にとっては取返しのつかない悲しい事件が起きました。

現在は国の是正措置により改善されたとはいえ、最近でも燃費改ざんなど自動車メーカーによる不正が多発しており、本当に大丈夫かと我々消費者は疑心暗鬼になってしまいますよね・・・

ここはやはり、自分自身による安全確認と常日頃から「異常発生」に対して高い意識を持つべきではないでしょうか?

使用していて普段と何か違う・・・いつもより加速しない、聞きなれない変な音がする、変なにおいがする、変な振動がある、など状況は様々ありますがまず使用者本人が感じとる事が大切であると思います。

自分のクルマがリコールに該当するのか調べてみよう!

メーカーより発表されているリコール情報であれば最寄りのディーラーに電話で問い合わせるか自分でそのメーカーのホームページを訪れるなどして調べる事が出来ます。

トヨタ自動車もホームページを開くと右上に「リコール情報」という項目があるのでそこをクリックすると過去から現在までのリコール情報一覧が掲載されています。

当然、新車で購入する場合は過去のリコール問題は対策済みでありますが、気を付けなければいけないのが中古市場の車両です。

中古市場の車両ではリコール対象となっている車両でも改善がされずにそのままになっている車両もあるかもしれません。

あなたが購入しようとしている車両がリコール対象車であるかどうかは前述の様にホームページなどで自分で調査すればわかりますが、本当に対策がされているかわかりづらい場合は次の方法で確認しましょう!

  1. 整備記録簿にリコールに対する修理記録があるかどうか、もしくは対策済みの何らかの記録があるかどうか確認しましょう
  2. 整備記録簿が紛失、もしくは記載なし(余程ないと思いますが・・・)の場合は、そのお店に問い合わせるか最寄りのディーラーで点検してもらいましょう

リコールは新車・中古に関係なくメーカーによる無償修理が可能ですので、対策がされた車両は整備記録簿に記載、あるいは対策済みのステッカーが貼られているなど何らかの記録があるのが普通です。

リコール該当車であるにも関わらずこれらが無い場合は対策前である可能性があるので購入するお店に問い合わせるか、最寄りのディーラーで点検をされる事をおすすめします。

最終的にはリコール車両を修理に出すのは使用者であるあなたです。

しっかりと自分のクルマに責任を持って、リコールの有無を確認して安全で安心なカーライフを手にいれてくださいね!

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この記事を書いた人

エフ5
IT系サラリーマン。
ペーパードライバー歴はウン十年だが、毎日いろんな車を乗り回してる自分を妄想する日々を送っている。